1997年、韓国で施行された青少年保護法に基づき、ある韓国人マンガ家に告訴されました。 作品中に猥褻描写が含まれていることが理由に挙げられましたが、ポルノチックで暴力的な映画作品がごく普通に上映される中でのこの告訴は、マンガに対しての不当かつ過剰な処罰であるとして、当時の韓国マンガ家たちは抗議を行っています。 マンガサミット第2回大会に参加した各地域のマンガ家たちも、表現規制に関わる重大な問題であると認識し、以下の通り決議文を作成・発表しました。
決議文
Asian Comics Conference '97 (第2回 アジアマンガサミット ソウル大会)より
我々漫画を愛するアジアの漫画人たちは、今回の韓国での漫画家逮捕、検挙など、漫画を不良文化ときめつける漫画の弾圧を容認することは出来ない。
我々漫画を愛するアジアの漫画人たちは、創作者の想像力を抑圧するいかなる制度、表現の自由に反するいかなる規制も許すことは出来ない。
今回の韓国での漫画弾圧を、漫画の存在そのものを否定する重大な危機と受け止め、アジア漫画人の名で、これを中止することを要求する。
今後アジア各国でのいかなる漫画弾圧に対しても、共に戦うことを決意する。
我々漫画を愛するアジアの漫画人たちは、21世紀「文化の世紀」を目指し、愛と希望の伝達者として、漫画がその中心となるべく努力する。
1997年9月21日
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